和食店を訪れた際、メニューのページを繰ってどんなに探しても、「ライス」はありません。
洋食屋ではないため、「ライス」じゃなくて「ごはん」と表記されているのでしょうか。
考えてみれば、確かにレストランでは、どんなに探しても「ごはん」はありません。
ごはんとライスの違いを、「和食店に出てくるのがごはん、レストランに出てくるのがライス」と思っている人も多いはずです。
どちらも原料は全く同じ米。和食と洋食の呼び方の違い以外に、違いはあるのでしょうか。
実は両者の違いは、調理法。
ごはんとライスは、調理法が全く違います。
まずごはんは、米を適量の水で炊き上げていきます。
その過程で、白くノリ状になった湯(水)は米に吸収され、米がふっくらと炊き上がります。これを「吹き干し法」と言います。
一方ライスは、途中でノリ状になった湯(水)を一旦捨ててしまい、もう一度新しい水で煮ます。
このため、炊き上がった米は水分が少なく、パラパラ状になります。これを「湯取り法」といいます。
もちろん、湯取り法の方が、吹き出し法よりも粘り気が無くなります。
これがごはんとライスの違いだったのですね。
しかしながら、実際にごはんとライスをきちんと区別して調理している飲食店は少ないそうで、皿に盛ってあればライス、茶碗に盛ってあればごはんと呼ぶ、というふうに区別をしているところも多いらしいです。