【雑学⑱/桜の名所・醍醐寺。「醍醐」のもともとの意味とは?】

今まさに桜シーズン真っ盛りの京都。
京都の桜の中でも、醍醐寺の桜は特に美しいと有名です。
さて、その「醍醐」という語の由来をご存じですか?



醍醐はもともと仏教用語で、「五味」の一つとされていました。
五味は仏教経典の1つ『涅槃経』において、乳味,酪味,生酥 (しょうそ) 味,熟酥(じゅくそ)味,醍醐味の五つです。これらは牛乳の5つの精製過程のことで、最後に生じる「醍醐味」を涅槃 (究極の理想) にたとえています。

乳→牛乳。
酪→今で言うヨーグルト。
生酥→約1日煮詰めて一晩置いた牛乳の表面できる、乳脂肪分が固まって浮いたもの。
熟酥→生酥をさらに加熱し、濃縮したもの。
醍醐→熟酥の表面に浮いている脂肪の玉を湯煎にかけて、溶け出したもの。溶けたバターのような感じ。

つまり醍醐とは、乳製品の最上級のものであり、「この上もない」という意味がありました。
ただし、現代ではこの製法は失われており、醍醐をどのようにして作るのかはわからないそうです。

以上を踏まえてみると、「醍醐寺」という名前はすごい名前ですね。「最上の寺」という意味になりますから。

以上、本日の雑学でした!

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