【旬の食材/11月①大豆】

保存食材として重宝する乾物。中でも大豆は、豆腐やミソなどの加工食品にもなり、私たちの日常の食卓に、欠かせない素材のひとつです。

昔から、大豆は“畑の肉”と呼ばれるほどにタンパク質の含有量が豊富なことで知られています。タンパク質は筋肉や内臓組織などを作る成分で、生命維持になくてはならない栄養素です。そのほかにも、コレステロールを低下させる大豆レシチン、ビフィズス菌を増殖させるオリゴ糖、血中脂質の低下作用や抗酸化作用が期待できる大豆サポニンも含まれています。骨粗しょう症の予防や更年期の不調を改善すると言われているイソフラボンを含むことでも、注目を集めていますよね。

また、アメリカ合衆国が発表するガン予防に効果的と考えられる食品「デザイナーフーズ」では、予防に有効とされる8種類の野菜のひとつに入っているんです。

http://www.kokufun.co.jp/designer_foods.html
※オーブンを180℃に熱して、天板に大豆を広げて15~20分ほど炒っても良い。

さてこの大豆にも、お米と同じく「新豆」の季節があります。それが今。

夏に土中の栄養を蓄えて肥え太った豆は、枝にぶら下げたままカラカラに乾燥するまで成熟。10月末から11月上旬には完熟して、みなさんごぞんじのコロンと丸くて黄土色の大豆になります。そのタイミングを逃さず、大型のコンバインを使って一気に収穫するんです。北陸の生産農家にお伺いしたところ、今年は秋の降雨が少なく、収穫には好条件の天候が続いたそう。作業もあと少しを残すだけとのこと。

新豆は煮ると柔らかく、ホコホコとした食感もひときわ。夏を越した“ヒネもの”は、豆の水分も蒸散して実が固くなってしまいます。重曹を使って柔らかく煮あげる方法もありますが、新豆のホコホコとはまた違った食感です。

新豆が収穫される今ごろは、ミソの仕込みも始まります。

京都のお正月のお雑煮に使う白ミソづくりも、今から仕込めば間に合うようで、手前ミソづくりに挑戦する方も少なくないようですね。

http://cookpad.com/recipe/236219

毎日の食卓に、ぜひぜひ煮豆を取り入れて健康キープにお役立てください!

「新豆の炊き込みごはん」

ピカピカの新米と、ホコホコの新豆。

フレッシュな秋の実りを合わせた、簡単な炊き込みごはんです。

[材料(4人分)]

お米 2合

大豆 1/2合

塩 少々

[作り方]

①フライパンに大豆を入れて、油を引かずに中火にかけて15分ほど炒る。

②米を研いでザルにあげて水切りし、30分間置いておく。

③炊飯器の内釜に①と②を入れて、お米2合分の水を入れる。

④炊きあがったら軽く塩を振り、天地返しをして10分ほど蒸らす。

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